難聴で障害者手帳6級をもっていますが、働ける場合は障害年金はもらえないのでしょうか?

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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私は幼少期に突発性難聴にかかり、左耳が聞こえなくなりました。
障害者手帳6級を所持しています。
現在は一般の事務職の仕事をしているのですが、
障害者でも働ける場合は障害年金はもらえないのでしょうか?
本回答は2019年12月現在のものです。
障害年金は、働いていても受給できる場合があります。
特に聴覚や視力、肢体障害などは、就労状況については審査されません。
初診日要件や保険料納付要件を満たし、障害の状態が認定基準に該当する程度であれば、
働いていても支給されます。
ご質問者様の場合、
幼少期に突発性難聴にかかり左耳が聞こえなくなった、とのことですので、
20歳前傷病の障害基礎年金の請求になることが考えられます。
初診日の特定ができ、現在の障害の状態が障害等級2級以上に該当する場合は、
障害基礎年金が支給されます。
20歳前傷病の障害基礎年金とは
先天性の病気などにより20歳前から障害があり、
初診日が、20歳前(年金制度に加入していない期間)にあり、かつ、
障害の状態が認定基準に該当する場合には、障害基礎年金を受けることができます。
等級は1級と2級があり、障害の程度によって決められます。
※初診日とは、出生直後に、あるいは乳幼児期の健康診断(6ヶ月〜3歳時健診)、または養護学校、更生相談所等の各種検査のいずれかにおいて、医師または歯科医師の診断により、20歳までに障害が確認されている場合や、療育手帳等が交付されている場合を含みます。
初診日とは
障害の原因となった傷病について、
初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。
具体的には次のような場合が初診日とされます。
- 初めて診療を受けた日(治療行為又は療養に関する指示があった日)
- 同一の傷病で転医があった場合は、一番初めに医師等の診療を受けた日
- 過去の傷病が治癒し同一傷病で再度発症している場合は、再度発症し医師等の診療を受けた日
- 傷病名が確定しておらず、対象傷病と異なる傷病名であっても、同一傷病と判断される場合は、他の傷病名の初診日が対象傷病の初診日
- 障害の原因となった傷病の前に、相当因果関係があると認められる傷病があるときは、最初の傷病の初診日が対象傷病の初診日
※ただし、知的障害の場合は、出生日が初診日となります。
聴覚障害の認定基準
【1級】
- 両耳の聴力レベルが100デジベル以上のもの
【2級】
- 両耳の聴力レベルが90デジベル以上のもの
- 両耳の平均純音聴力レベル値が80デジベル以上で、かつ、最良語音明瞭度が30%以下のもの
【3級】
- 両耳の平均純音聴力レベル値が70デジベル以上のもの
- 両耳の平均純音聴力レベル値が50デジベル以上で、かつ、最良語音明瞭度が50%以下のもの
- 一耳の平均純音聴力レベル値が80デジベル以上で、かつ、症状が固定していないもの
ご質問内容に、障害者手帳6級を所持しているとあるため、障害の程度は、
- 両耳の聴力レベルが70デシベル以上
- 一側耳の聴力レベルが90デシベル以上、他側耳の聴力レベルが50デシベル以上のもの
のいずれかと拝察いたします。
上記の認定基準に当てはめると、3級に相当することが考えられるため、
障害基礎年金の請求では認定を得ることは難しいでしょう。
今後症状が進行した場合は、認定が得られる可能性も考えられます。
◎障害年金の申請について
ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。
このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。
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◎社労士への依頼も合わせてご検討ください
審査を受ける機会は審査請求、再審査請求を含めて3回あります。
しかし、1度目の請求で認められない場合、2度目以降で決定が覆るのは、たった14.7%となっています。より確実に認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。
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06-6429-6666
平日9:00~18:00
このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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