障害者手帳を取得すれば1年半後に障害年金がもらえますか?

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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先日、体調不調の為病院にいったのですが、どうやら 筋肉の病気らしく大学病院に行って検査をしたのですが、筋ジストロフィーの疑いと診断されました。
先生が言うには障害者手帳を取得も出来るかもといっていますが、生活に支障を出ておらず、手帳を持つと就職だって結婚だってデメリットになると感じています。
ただ、手帳を取得すれば障害年金がもらえると聞いたので、正直迷っています。
手帳を取得すれば1年半後に障害年金がもらえますか?
まず、身体障害者手帳と障害年金の確認をし、次にどのような状態なら筋ジストロフィーで障害年金を受給できるか、確認しましょう。
身体障害者手帳と障害年金の関係について
身体障害者手帳と障害年金は、根拠法、認定基準、審査機関の異なる全く別の制度です。
両等級は対応しておりません。
身体障害者手帳の有無は、障害年金の受給の可否とは無関係です。
そのため、身体障害者手帳を取得すれば1年半後に障害年金がもらえる、ということではありません。
一方、障害年金は、障害認定日が到来すれば請求が可能となり、等級に該当すると判断されれば受給することができます。
障害認定日とは
障害の程度の認定を行うべき日をいい、原則として、以下のいずれか早い日となります。
- 「初診日」から起算して1年6月を経過した日
- 傷病が治った日(その症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った日を含む)
では、どのような状態なら筋ジストロフィーで障害年金を受給できるか、確認しましょう。
どのような状態なら筋ジストロフィーで障害年金を受給できるか
障害年金では、ケガや病気の程度に応じて等級が設定されています。
▼障害基礎年金
1級と2級▼障害厚生年金
1級、2級、3級障害が重い順に、1級、2級、3級となります。

筋ジストロフィーにより筋力低下が上肢及び下肢などの広範囲にわたる場合、以下の認定基準によって審査されます。
1級、2級、3級の状態は、以下の通りとなっています。
肢体の障害の認定基準
障害年金においては上記の等級に該当するかどうかを、「日常生活における動作」を中心に審査され、具体的には以下に該当するかどうかを判断されます。
障害の程度
障害の状態
1級
1. 一上肢及び一下肢の用を全く廃したもの
2. 四肢の機能に相当程度の障害を残すもの
2級
1. 一上肢及び一下肢の機能に相当程度の障害を残すもの
2. 四肢に機能障害を残すもの
3級
一上肢及び一下肢に機能障害を残すもの
※上肢と下肢の障害の状態が相違する場合には、障害の重い肢で障害の程度を判断し、認定されます。
- 一上肢とは…右か左の腕
- 一下肢とは…右か左の足
- 四肢とは…両腕両足
- 「用を全く廃したもの」とは…日常生活における動作のすべてが「一人で全くできない場合」又はこれに近い状態をいいます。
- 「機能に相当程度の障害を残すもの」とは…日常生活における動作の多くが「一人で全くできない場合」又は日常生活における動作のほとんどが「一人でできるが非常に不自由な場合」をいいます。
- 「機能障害を残すもの」とは…日常生活における動作の一部が「一人で全くできない場合」又はほとんどが「一人でできてもやや不自由な場合」をいいます。
具体的にどのような項目を審査されるのか、以下で確認しましょう。
「日常生活における動作」の評価項目
日常生活における動作と身体機能との関連は、厳密に区別することができませんが、おおむね次のとおりです。
ア.手指の機能
(ア)つまむ(新聞紙が引き抜けない程度)
(イ)握る(丸めた週刊誌が引き抜けない程度)
(ウ)タオルを絞る(水をきれる程度)
(エ)ひもを結ぶ
イ.上肢の機能
(ア)さじで食事をする
(イ)顔を洗う(顔に手のひらをつける)
(ウ)用便の処置をする(ズボンの前のところに手をやる)
(エ)用便の処置をする(尻のところに手をやる)
(オ)上衣の着脱(かぶりシャツを着て脱ぐ)
(カ)上衣の着脱(ワイシャツを着てボタンをとめる)
ウ.下肢の機能
(ア)片足で立つ
(イ)歩く(屋内)
(ウ)歩く(屋外)
(エ)立ち上がる
(オ)階段を上る
(カ)階段を下りる
※補助用具を使わないでどの程度の状態なのかを判断されます。
本事案の場合
筋ジストロフィーでは、運動能力低下以外にも呼吸機能の低下、咀嚼・嚥下・構音機能の低下、眼瞼下垂・眼球運動の障害や表情の乏しさ等を引き起こすといわれています。
本事案の場合、具体的な障害の状態が分かりかねますが、複数の障害があれば、さらに上位等級に該当することも考えられます。
身体障害者手帳を取得すれば障害年金がもらえる、ということではありませんが、身体障害者手帳が取得できるかもしれないと言われているのであれば、ある程度症状は進行しているものと拝察いたします。
障害認定日の到来を待って、障害年金の請求を前向きにご検討されてはいかがでしょうか。
なお、身体障害者手帳を持つとデメリットになると感じておられるようですが、手帳を持つメリットとしては、公共料金の割引や税金の控除・減免などの支援策が講じられています。
地域や事業者によって行われるサービスもあります。
詳細は、お住まいの各自治体へお問い合わせください。
障害年金を受給するために
障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。
そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。
お気軽にお問合せください。
障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。
煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。
どんなご相談でも承ります。お気軽にお問合せください。
お電話でも承ります
06-6429-6666
平日9:00~18:00
このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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