マルファン症候群は、骨格の症状(高身長、背骨が曲がるなど)や、眼の症状(強い近視、乱視など)、心臓血管の症状(動脈のふくらみ、裂けるなど)などを起こす病気で、症状はひとりひとり異なるといわれています。
指定難病の診断を受けているだけでは、障害年金の認定は得られません。
マルファン症候群による大動脈瘤や大動脈解離、網膜剥離による視力障害といった、具体的な障害が生じた場合に、障害年金の認定を得られる可能性が考えられます。
では、どのような状態なら障害年金を受給できるか、確認しましょう。
どのような状態なら障害年金を受給できるか
障害年金では、ケガや病気の程度に応じて等級が設定されています。
▼障害基礎年金
1級と2級
▼障害厚生年金
1級、2級、3級
障害が重い順に、1級、2級、3級となります。
1級、2級、3級の状態は、以下の通りとなっています。
| 障害年金の等級 |
障害の状態 |
3級 ※障害厚生年金のみ |
労働に著しい制限があるもの |
| 2級 |
日常生活に著しい制限があるもの |
| 1級 |
他人の介助がなければほとんど自分の用事を済ませることができないもの |
本事案の場合
「中学生の時にマルファン症候群と診断されました」とのことですので、20歳前傷病の障害基礎年金の請求となるでしょう。
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20歳前傷病の障害基礎年金とは…
先天性の病気などにより初診日が20歳前(年金制度に加入していない期間)にあり、かつ、障害の状態が1級または2級に該当する場合には、障害基礎年金を受けることができます。
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本事案の場合「手足が長く高身長ということ以外は特に症状はありませんが」とのことですので、現時点では上記2級以上に該当することは難しいでしょう。
もし今後何らかの障害を負うこととなった場合に、障害年金の請求をご検討されてはいかがでしょうか。
では、視力障害の認定基準、大動脈疾患の認定基準を確認しておきましょう。
視力障害の認定基準
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障害の等級
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障害の状態
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1級
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- 両眼の視力がそれぞれ 0.03 以下のもの
- 一眼の視力が 0.04、他眼の視力が手動弁以下のもの
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2級
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- 両眼の視力がそれぞれ 0.07 以下のもの
- 一眼の視力が 0.08、他眼の視力が手動弁以下のもの
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3級
※障害厚生年金のみ
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- 両眼の視力がそれぞれ 0.1 以下に減じたもの
- 障害手当金の程度であり症状固定していないもの
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障害手当金
※障害厚生年金のみ
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- 両眼の視力がそれぞれ 0.6 以下に減じたもの
- 一眼の視力が 0.1 以下に減じたもの
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大動脈疾患の認定基準
次のいずれかを満たすものは、原則として3級と認定されます。
- 胸部大動脈解離(Stanford分類A型・B型)や胸部大動脈瘤により、人工血管を挿入し、かつ、歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの、または軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの
- 胸部大動脈解離や胸部大動脈瘤(胸腹部大動脈瘤も含む)に、難治性の高血圧を合併したもの
※大動脈疾患に関連した合併症(周辺臓器への圧迫症状など)の程度や手術の後遺症によっては、さらに上位等級に認定する。
※難治性高血圧とは、塩分制限などの生活習慣の修正を行った上で、適切な薬剤3薬以上の降圧薬を適切な要領で継続投与しても、なお、収縮期血圧が140mmHg以上又は拡張期血圧が90mmHg以上のもの。
障害年金を受給するために
障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。
そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。