医師は、障害認定をすることに消極的なのでしょうか?

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医師は、障害認定をすることに消極的なのでしょうか?

中井智博
中井智博社会保険労務士
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公開日:

私の父親が心臓バイパス手術を終え、自宅静養とリハビリに努めています。

現在の父は50メートル歩けるのがせいぜいで、

息切れしてしまい休みを入れないと歩を進められない状況です。

手術を担当した医師は障害認定には消極的に感じます。

一般に手術を担当した医師は、障害認定をすることに消極的なのでしょうか?

自分の担当した患者が障害認定されては、いい気分がしないものなのでしょうか?

本回答は2017年5月時点のものです。

 

障害年金は、病気やケガによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、

現役世代の方も含めて受け取ることができる年金です。

 

一方、医師は病気やケガによって生活や仕事が制限されないように、

診察や治療を行っています。

障害年金の趣旨とは相反するものかもしれませんが、

障害認定をすることに消極的かどうかについては、

医師それぞれのお考えがありますのでお答えしかねます。

 

お父さまの場合、心臓機能の障害により

歩行などの日常生活活動が著しく制限されるものであると推察いたします。

障害年金における虚血性心疾患の認定基準を以下に記載いたしますので、

参考にしていただき、申請を検討されてはいかがでしょうか。

 

虚血性心疾患の認定基準

心疾患の検査での異常検査所見は以下の通りです。

区分

異常検査所見

A

安静時の心電図において、0.2mV以上のSTの低下もしくは 0.5mV以上の深い陰性T波(aVR誘導を除く。)の所見のあるもの

B

負荷心電図(6Mets 未満相当)等で明らかな心筋虚血所見があるもの

C

胸部X線上で心胸郭係数 60%以上又は明らかな肺静脈性うっ血所見や間質性肺水腫のあるもの

D

心エコー図で中等度以上の左室肥大と心拡大、弁膜症、収縮能の低下、拡張能の制限、先天性異常のあるもの

E

心電図で、重症な頻脈性又は徐脈性不整脈所見のあるもの

F

左室駆出率(EF)40%以下のもの

G

BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)が 200pg/ml 相当を超えるもの

H

重症冠動脈狭窄病変で左主幹部に 50%以上の狭窄、あるいは、3 本の主要冠動脈に 75%以上の狭窄を認めるもの

I

心電図で陳旧性心筋梗塞所見があり、かつ、今日まで狭心症状を有するもの

(注 1) 原則として、異常検査所見があるもの全てについて、それに該当する心電図等を提出(添付)させること。

(注 2) 「F」についての補足

心不全の原因には、収縮機能不全と拡張機能不全とがある。

近年、心不全症例の約 40%はEF値が保持されており、このような例での心不全は左室拡張不全機能障害によるものとされている。しかしながら、現時点において拡張機能不全を簡便に判断する検査法は確立されていない。左室拡張末期圧基準値(5−12mmHg)をかなり超える場合、パルスドプラ法による左室流入血流速度波形を用いる方法が一般的である。この血流速度波形は急速流入期血流速度波形(E波)と心房収縮期血流速度波形(A波)からなり、E/A比が 1.5 以上の場合は、重度の拡張機能障害といえる。

(注 3) 「G」についての補足

心不全の進行に伴い、神経体液性因子が血液中に増加することが確認され、心不全の程度を評価する上で有用であることが知られている。中でも、BNP値(心室で生合成され、心不全により分泌が亢進)は、心不全の重症度を評価する上でよく使用されるNYHA分類の重症度と良好な相関性を持つことが知られている。この値が常に 100 pg/ml 以上の場合は、NYHA心機能分類で?度以上と考えられ、200 pg/ml 以上では心不全状態が進行していると判断される。

(注 4) 「H」についての補足

すでに冠動脈血行再建が完了している場合を除く。

 

【1級】

以下2点を満たすもの

  • 病状(障害)が重篤で安静時においても、常時心不全あるいは狭心症状を有する
  • 身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの

 

【2級】

以下3点を満たすもの

  • 上記異常検査所見が 2 つ以上
  • 軽労作で心不全あるいは狭心症などの症状をあらわす
  • 歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の 50%以上は起居しているもの、または、身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の 50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの

 

【3級】

以下3点を満たすもの

  • 上記異常検査所見が 1 つ以上
  • 心不全あるいは狭心症などの症状が 1 つ以上あるもの
  • 軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの、または、歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の 50%以上は起居しているもの

 

障害年金の申請について

障害の状態によって等級が決まりますが、

提出書類によって、2級相当の状態なのに3級となったり不支給となったり

というケースが数多くあります。

そのため関連書籍をご購入の上、申請されることをお勧めします。

審査のチャンスは審査請求、再審査請求を含めて3回ありますが、

1度目に不支給となると再審査請求で支給が決定するのは14.7%となっています。

慎重にご準備ください。

申請の流れはこちらにて解説していますので、ご参考にしてください。

 

社労士への依頼も合わせてご検討ください

よりスムーズに認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。

私は元厚生労働省の事務官ですので、

役所の論理・理屈を理解しており、これまで90%以上の確率で認定を得ています。

もし社労士への依頼を検討される場合は、こういった点も合わせてお考えください。

疑問などがございましたら、下記お問い合わせフォームからお気軽にご質問ください。

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障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。

煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。

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