重複障害の障害年金について。

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重複障害の障害年金について。

中井智博
中井智博社会保険労務士
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重複障害の障害年金について。

私の夫は学生の頃からのうつ病で、障害基礎年金2級を受給しています。

それでも一社会人として会社に就職し、結婚もして子供もいます。

半年前に交通事故にあい、脳を損傷したことで半身不随となりました。

言語にも障害が残りました。

これは、障害厚生年金を申請すれば受給できるということですか?

もともとの障害基礎年金と併せていただけるのでしょうか?

仕事は休職中で、傷病手当をもらっていますが、会社の厚意で仕事には復帰できる予定です。

復帰する前に申請をした方がいいですか?

 

 

本回答は2017年6月時点のものです。

 

交通事故で半身不随になったとのことですので、

重い障害が残ったものと推察いたします。

 

脳の損傷のため、肢体の機能の障害と言語機能の障害が残った場合、

以下の通り審査されることが考えられます。

 

肢体の障害の認定について

肢体の機能の障害の程度は、

関節可動域、筋力、巧緻性、速さ、耐久性を考慮し、

日常生活における動作の状態から身体機能を総合的に認定されます。

 

各等級に相当すると認められるものを一部例示すると、以下の通りです。

半身まひの認定基準

【1級】

  • 一上肢及び一下肢の用を全く廃したもの…日常生活における動作のすべてが「一人で全くできない」又はこれに近い状態

【2級】

  • 一上肢及び一下肢の機能に相当程度の障害を残すもの…日常生活における動作の多くが「一人で全くできない場合」又は日常生活における動作のほとんどが「一人でできるが非常に不自由な場合」

【3級】

  • 一上肢及び一下肢に機能障害を残すもの…日常生活における動作の一部が「一人で全くできない場合」又はほとんどが「一人でできてもやや不自由な場合」

 

障害年金の対象となる失語症

障害年金の対象となる失語症とは、

大脳の言語野の後天性脳損傷(脳血管障害、脳腫瘍、頭部外傷や脳炎など)により、

一旦獲得された言語機能に障害が生じた状態のものをいいます。

 

失語症の障害の程度の認定について

障害年金の失語症の障害の程度は、

  • 単語の呼称
  • 短文の発話
  • 長文の発話
  • 単語の理解
  • 短文の理解
  • 長文の理解

により判断されます。

 

音声又は言語機能の障害による認定基準は以下の通りです。

音声又は言語機能の障害の2級の認定基準

【2級】

  • 発音にかかわる機能を喪失するか、話すことや聞いて理解することのどちらか又は両方がほとんどできないため、日常会話が誰とも成立しないもの

 

厚生年金加入期間中に事故にあわれたのであれば、障害厚生年金の申請となります。

複数の障害がある場合、それぞれの障害について審査され、

併合認定によりさらに上位等級に認定される可能性も考えられます。

 

障害厚生年金2級以上に認定された場合、

すでに受給されている障害基礎年金2級との併合により、

障害厚生年金1級が認定されることが考えられます。

その場合、障害基礎年金2級の受給権は失権します。

 

仕事に復帰する前に申請をした方がいいかということですが、

障害年金は、障害認定日が到来すれば申請することができます。

 

障害認定日とは

障害認定日とは、障害の程度の認定を行うべき日をいい、原則として、

  • 初診日から起算して1年6月を経過した日
  • 傷病が治った日(その症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った日を含む)

のいずれか早い日となります。

 

上記にも記載しましたように、肢体の機能の障害の程度は、

関節可動域、筋力、巧緻性、速さ、耐久性を考慮し、

日常生活における動作の状態から身体機能を総合的に認定されます。

労働に従事していることをもって、身体機能が向上したものとはされません。

 

障害認定日が到来しているのであれば、

必要な書類が整い次第、障害年金の申請をしましょう。

 

なお、現在傷病手当金を受給されているとのことですが、

両方を同時に満額受給することはできませんので、ご注意ください。

 

障害厚生年金と傷病手当金の併給調整について

障害厚生年金を受給している期間と傷病手当金を受給している期間が重なっている場合、

傷病手当金について減額調整されます。

  • 傷病手当金>障害厚生年金の場合、傷病手当金は差額分が支給されます。
  • 傷病手当金<障害厚生年金の場合、傷病手当金は支給されません。

 

障害年金の申請について

障害の状態によって等級が決まりますが、

提出書類によって、2級相当の状態なのに3級となったり不支給となったり

というケースが数多くあります。

そのため関連書籍をご購入の上、申請されることをお勧めします。

審査のチャンスは審査請求、再審査請求を含めて3回ありますが、

1度目に不支給となると再審査請求で支給が決定するのは14.7%となっています。

慎重にご準備ください。

申請の流れはこちらにて解説していますので、ご参考にしてください。

 

社労士への依頼も合わせてご検討ください

よりスムーズに認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。

私は元厚生労働省の事務官ですので、

役所の論理・理屈を理解しており、これまで90%以上の確率で認定を得ています。

もし社労士への依頼を検討される場合は、こういった点も合わせてお考えください。

疑問などがございましたら、下記お問い合わせフォームからお気軽にご質問ください。

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障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。

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