父が2年前に咽頭全摘術を受けました。さかのぼって障害厚生年金がもらえるのでしょうか?

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父が2年前に咽頭全摘術を受けました。さかのぼって障害厚生年金がもらえるのでしょうか?

中井智博
中井智博社会保険労務士
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公開日:

私の父は、2年前の53歳の時に喉頭全摘術を受けました。

食事はなんとか口でできるようになりましたが、

やはり会話ができません。筆談です。

会社を休職していましたが、先日早期退職しました。

父は障害厚生年金がもらえるのかといろいろ調べていると、

喉頭全摘した日が障害認定日とありました。

これは2年前にさかのぼってもらえるということですか?

また将来老齢年金がもらえるようになったら、

両方もらえるのでしょうか?

 

本回答は2017年10月時点のものです。

 

喉頭全摘術により会話ができないとのことですので、

大変な思いをされていることが推察されます。

 

喉頭全摘出術を施した結果、発音にかかわる機能を喪失したものについては、

原則として2級と認定されます。

初診日において厚生年金に加入していたのであれば、

障害厚生年金2級が認定されます。

 

ご質問内容に、喉頭全摘した日が障害認定日とありますが、

喉頭全摘出をした日が障害認定日になるとは限りません。

障害認定日を特定するにあたって、まず、初診日を特定する必要があります。

 

初診日とは

初診日とは、障害の原因となった傷病について、

初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。

 

喉頭全摘出手術は、主に喉頭がんの治療として行われます。

喉頭がんは喫煙との因果関係が明らかとされており、

声がれや食べ物が飲み込みにくいなどの症状があると言われています。

 

お父さまの場合も、それらの症状のために、

初めて病院に行った日が初診日になることが推察されます。

 

喉頭全摘出術を施した場合の障害認定日は、以下のいずれか早い方となります。

喉頭全摘出術を施した場合の障害認定日

  • 初診日から起算して1年6月を経過した日
  • 咽頭全摘出術を施した日

 

お父さまの場合、

初診日から1年6月以内に喉頭全摘術を受けたのであれば、

その日が障害認定日となり、その時の診断書を取得して、

さかのぼって請求することができます。

 

初診日から1年6月を経過した日以降に手術を受けたのであれば、

障害認定日は手術をした日ではなく、

初診日から起算して1年6月を経過した日、になります。

その場合は、

喉頭全摘出手術を受ける前の状態を審査されることになりますので、

その時の状態が障害等級に該当する程度であれば、

さかのぼって請求することができます。

 

障害年金の審査において、

嚥下機能の障害の程度は以下の通りに認定されます。

 

嚥下機能の障害の程度について

摂取できる食物の内容、摂取方法、関与する器官、臓器の形態・機能、

栄養状態等も十分考慮して総合的に認定するとされています。

 

そしゃく・嚥下機能の障害について各等級に該当する障害の状態は以下の通りです。

そしゃく・嚥下機能障害の認定基準

【2級】そしゃくの機能を欠くもの。具体的には次の通りです。

  • 流動食以外は摂取できないもの
  • 経口的に食物を摂取することができないもの
  • 経口的に食物を摂取することが極めて困難なもの(食餌が口からこぼれ出るため常に手、器物等でそれを防がなければならないもの、または、一日の大半を食事に費やさなければならない程度のもの)

【3級】そしゃく・嚥下の機能に相当程度の障害を残すもの。具体的には次の通りです。

  • 経口摂取のみでは十分な栄養摂取ができないためにゾンデ栄養の併用が必要なもの
  • 全粥又は軟菜以外は摂取できない程度のもの
  • そしゃく・嚥下の機能に障害を残すもの、つまり、ある程度の常食は摂取できるが、そしゃく・嚥下が十分できないため、食事が制限される程度のものであり、かつ症状が固定していないもの

 

お父さまの場合、

現在は会話ができず筆談をされているとのことですので、

障害年金が受給できる可能性も考えられます。

申請を検討されてはいかがでしょうか。

 

なお、公的年金では、一人一年金が原則ですが、

特例として、2つ以上の年金が受けられることがあります。

その場合、同時に受給できる場合もありますし、

1つの年金を選択する場合でも、途中で選択替えをすることができます。

 

障害年金と老齢年金の両方の受給権を得られた場合の受給可能な組み合わせは、

以下の通りです。

 

障害年金と老齢年金の両方の受給権を得られた場合の組み合わせ

  • 障害基礎年金+障害厚生年金
  • 老齢基礎年金+老齢厚生年金
  • 障害基礎年金+老齢厚生年金

の3通りとなり、上記の中から有利なものを選択することになります。

また、途中で選択替えをすることも可能です。

 

障害年金の申請について

障害の状態によって等級が決まりますが、

提出書類によって、2級相当の状態なのに3級となったり不支給となったり

というケースが数多くあります。

そのため関連書籍をご購入の上、申請されることをお勧めします。

審査のチャンスは審査請求、再審査請求を含めて3回ありますが、

1度目に不支給となると再審査請求で支給が決定するのは14.7%となっています。

慎重にご準備ください。

申請の流れはこちらにて解説していますので、ご参考にしてください。

 

社労士への依頼も合わせてご検討ください

よりスムーズに認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。

疑問などがございましたら、下記お問い合わせフォームからお気軽にご質問ください。

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