まず、軽度知的障害での障害年金の受給の可否を確認し、次に働いていると障害年金を受給できないのかをみていきましょう。
軽度知的障害も障害年金の認定の対象とされています。
軽度知的障害の方でも、障害基礎年金が認定されている事例は多数あります。
では、どのような状態なら軽度知的障害で障害年金を受給できるか、確認しましょう。
障害年金では、ケガや病気の程度に応じて等級が設定されています。
▼障害基礎年金
1級と2級
障害が重い順に、1級、2級となります。
知的障害の認定について
知的障害の認定に当たっては、知能指数のみに着眼することなく、日常生活のさまざまな場面における援助の必要度を勘案して総合的に判断されます。
日常生活能力等の判定当たっては、身体的機能および精神的機能を考慮の上、社会的な適応性の程度によって判断されます。
1級、2級の状態は以下の通りです。
| 障害年金の等級 |
障害の状態 |
| 2級 |
日常生活に著しい制限があるもの |
| 1級 |
他人の介助がなければほとんど自分の用事を済ませることができないもの |
本事案の場合:知能指数について
軽度知的障害は、一般的にIQ(知能指数)が50~69の範囲とされていますが、障害年金は、知能指数ではなく、日常生活能力を中心に審査が行なわれます。
知能指数のみによって「受給できない」と考える必要はありません。
次に、知的障害で働いている場合の障害年金の取扱いを確認しましょう。
知的障害で働いている場合の障害年金の取扱い
就労支援施設や小規模作業所などに参加する方に限らず、雇用契約により一般就労をしている方であっても、援助や配慮のもとで労働に従事しています。
したがって、労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、現に労働に従事している方については、
- 療養状況…通院の状況や在宅での療養の状況等
- 仕事の種類、内容…その仕事を一般の人と同じ条件でこなせているか、病気のために特別な配慮や制限が必要な状態か
- 就労状況…出勤状況への影響はないか
- 仕事場で受けている援助の内容…職場が病気に合わせて、どれだけ手加減やサポートをしてくれているか
- 他の従業員との意思疎通の状況…臨機応変な対応や意思疎通に困難な状況が見られないか
等を十分確認したうえで日常生活能力を判断されます。
特に、就労系障害福祉サービス(就労継続支援A型、就労継続支援B型)及び障害者雇用制度による就労については、1級または2級の可能性を検討されます。
本事案の場合:障害者雇用での就労について
本事案の場合、「特例子会社で働いています」とのことですので、障害者雇用制度による就労です。
上記の通り、1級または2級の可能性を検討されるものであり、「働いているからもらえない」ということはまったくありません。
障害年金の請求を前向きにご検討されてはいかがでしょうか。
障害年金を受給するために
障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。
そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。