障害基礎年金の子の加算は、息子は精神保健福祉手帳2級なので20歳まで加算がつきますか?

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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私は精神遅滞で障害基礎年金2級を受けています。
まもなく特別支援学校を卒業する18歳の息子がいるのですが、息子も精神遅滞と自閉症スペクトラムがあります。
現在、障害基礎年金の子の加算がついているのですが、息子は精神保健福祉手帳2級なので、20歳まで加算がつきますか?
何か手続きが必要ですか?
本回答は2020年12月現在のものです。
ご質問者様の場合、息子様が20歳になるまで子の加算がつく可能性が考えられます。
ただし、そのためには息子様の診断書を提出しなければなりません。
何もしなければ、18歳到達年度の末日で加算はつかなくなります。
加算対象となる子とは
加算対象となる子とは、受給権者が生計を維持する次の「子」のことをいいます。
- 18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子
- 20歳未満であって障害等級1級または2級に該当する子
「生計を維持されている」とは、原則として次の要件を満たす場合をいいます。
- 同居していること(別居していても、仕送りしている、健康保険の扶養親族である等の事項があれば認められます。)。
- 加給年金額等対象者について、前年の収入が850万円未満であること。または所得が655万5千円未満であること。
「障害等級1級または2級に該当する子」とは、精神保健福祉手帳の等級ではなく、障害年金の認定基準の等級に該当する方が対象です。
息子様の場合、精神遅滞と自閉症スペクトラム(発達障害)があるとのことですので、以下の認定基準に該当する程度であれば、18歳を超えても子の加算がつく可能性が考えられます。
知的障害の認定基準
- 1級…食事や身のまわりのことを行うのに全面的な援助が必要であって、かつ、会話による意思の疎通が不可能か著しく困難であるため、日常生活が困難で常時援助を必要とするもの
- 2級…食事や身のまわりのことなどの基本的な行為を行うのに援助が必要であって、かつ、会話による意思の疎通が簡単なものに限られるため、日常生活にあたって援助が必要なもの
発達障害の認定基準
【1級】
以下1〜2を満たすもの
- 社会性やコミュニケーション能力が欠如している
- 著しく不適応な行動がみられるため、日常生活への適応が困難で常時援助を必要とするもの
【2級】
以下1〜2を満たすもの
- 社会性やコミュニケーション能力が乏しい
- 不適応な行動がみられるため、日常生活への適応にあたって援助が必要なもの
息子様の障害の状態が、上記の認定基準に該当する程度であれば、加算の手続きをされてはいかがでしょうか。
なお、息子様が20歳を経過すれば、息子様自身で障害基礎年金の申請が可能となります。
障害年金の申請について
ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。
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このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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