糖尿病で右目がほぼ失明状態。老齢年金と障害年金のどちらをもらうのが得ですか?

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糖尿病で右目がほぼ失明状態。老齢年金と障害年金のどちらをもらうのが得ですか?

中井智博
中井智博社会保険労務士
  • 詳しいプロフィール
公開日:

父(62歳)は50代の頃から糖尿病を患っており、病気のせいで右目がほぼ失明状態です。

左目もかなり見えずらくなっており日常生活に支障をきたしています。

また、通院や目のレーザー治療などで医療費が何十万にもなっています。

父は長年会社勤めでしたが、早期退職し、退職金を取り崩しながら生活をしています。

老齢年金がもらえるのは数年後ですが、繰上げて受給するか悩んでいます。

繰り上げて老齢年金をもらうか、障害年金をもらうか、

どちらが得ですか?

本回答は2018年1月時点のものです。

 

まず障害年金において、糖尿病性網膜症を合併したものによる障害の程度は、

以下の認定基準により審査されることが考えられます。

 

視力障害の認定基準

  • 1級…両眼の視力の和が0.04以下のもの
  • 2級…両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの
  • 3級…両眼の視力が0.1以下に減じたもの、または、障害手当金の程度であり症状固定していないもの
  • 障害手当金…両眼の視力が0.6以下に減じたもの、または、一眼の視力が0.1以下に減じたもの

 

ご質問内容からは、具体的な検査成績が分かりかねますが、

上記の認定基準に該当している場合は、

障害年金が受給できる可能性が考えられます。

老齢年金の支給年齢に達するまでは、

障害年金を申請し、支給を受けられてはいかがでしょうか。

 

ただし、老齢基礎年金を繰り上げ受給した場合、

障害年金の事後重症請求ができなくなります。

障害認定日請求のみ行うことができますので、ご注意ください。

 

事後重症請求とは

傷病により障害の状態にあるものが、

障害認定日(原則として初診日から1年6月経過した日)において

障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなかった場合でも、

その後、状態が悪化し、障害等級に該当する障害の状態となった場合、

65歳に達する日の前日までに裁定請求をすることができます。

 

障害認定日請求とは

初診日から1年6ヶ月経過した日、又は、

それ以前に傷病が治癒した日である障害認定日時点での診断書を取得し、

その障害認定日から1年以内に請求することを障害認定日請求といいます。

 

障害年金の受給権者が、一定の年齢になり、

特別支給の老齢厚生年金を受給できるようになると、障害者特例により、

定額部分と報酬比例部分を受給できる場合があります。

 

特別支給の老齢厚生年金の障害者特例について

特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始を、

報酬比例部分の支給開始と同じにするというのが、障害者特例です。

障害者特例を受けるためには、以下の要件を満たす必要があります。

  1. 昭和36年4月1日以前生まれの男性、または昭和41年4月1日以前生まれの女性
  2. 過去に12カ月以上厚生年金に加入
  3. 現在は厚生年金に加入していない
  4. 年金保険料の納付月数と免除月数の合算月数が300月以上
  5. 障害等級3級以上に該当
  6. 障害者特例の老齢厚生年金を請求

 

障害者特例の対象となった場合は、

老齢年金か障害年金か、どちらか有利な方を選択することになります。

 

老齢年金の受給額については、厚生年加入期間数や報酬額によってそれぞれ異なるため、

年金事務所でご確認ください。

障害年金の受給額については、障害基礎年金の受給額は一定ですが、

障害厚生年金の受給額は、一定ではありません。

 

障害年金の受給額(平成29年)

  • 障害基礎年金1級…年974,125円
  • 障害基礎年金2級…年779,300円
  • 障害厚生年金1級…年974,125円+報酬比例の年金額×1.25
  • 障害厚生年金2級…年779,300円+報酬比例の年金額
  • 障害厚生年金3級…報酬比例の年金額(最低保証額584,500円)

※障害基礎年金の受給権者に加算対象となる子がいる場合、子の加算を受けることができます。

※障害厚生年金1級、2級の受給権者に加算対象となる配偶者がいる場合、配偶者の加給年金を受けることができます。

 

上記の報酬比例の年金額についても、

「障害認定日」までの厚生年金加入期間数や給与額等によってそれぞれ異なりますので、

一律ではありません。

具体的な金額については、年金事務所でご確認ください。

 

障害年金は、原則として1〜5年の有期認定のため更新の手続きが必要ですが、

老齢年金は、そのような更新の手続きは必要ありません。

障害年金は非課税所得となりますが、老齢年金は課税対象となっています。

 

これらを考慮したうえで、老齢年金と障害年金のどちらを受ける方が得か、

検討されてはいかがでしょうか。

 

なお、65歳以降は障害年金と老齢年金について併給できる場合があり、

以下の組み合わせの中から選択することとなります。

 

障害年金と老齢年金の両方の受給権を得られた場合の組み合わせ

障害年金と老齢年金の両方の受給権を得られた場合の受給可能な組み合わせは、

  • 障害基礎年金+障害厚生年金
  • 老齢基礎年金+老齢厚生年金
  • 障害基礎年金+老齢厚生年金

の3通りとなり、上記の中から有利なものを選択することになります。

また、途中で選択替えをすることも可能です。

 

障害年金の申請について

障害の状態によって等級が決まりますが、

提出書類によって、2級相当の状態なのに3級となったり不支給となったり

というケースが数多くあります。

そのため関連書籍をご購入の上、申請されることをお勧めします。

審査のチャンスは審査請求、再審査請求を含めて3回ありますが、

1度目に不支給となると再審査請求で支給が決定するのは14.7%となっています。

慎重にご準備ください。

申請の流れはこちらにて解説していますので、ご参考にしてください。

 

社労士への依頼も合わせてご検討ください

よりスムーズに認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。

疑問などがございましたら、下記お問い合わせフォームからお気軽にご質問ください。

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障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。

煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。

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