障害厚生年金の2級と1級の違いは何になるのでしょうか?

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障害厚生年金の2級と1級の違いは何になるのでしょうか?

中井智博
中井智博社会保険労務士
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公開日: 最終更新日:

私は脳卒中で左片麻痺になりました。

家族が障害厚生年金の申請をして2級の認定をいただきました。

てっきり一番重い等級になると思っていましたが、2級という結果に少々拍子抜けです。

今でも生活にはかなりの不自由を感じているのですが、1級とはどの程度の障害なのでしょうか?

また、2級と1級の違いは何になるのでしょうか?

障害年金1級と2級の異なる点は、以下2点です。

  • 障害の程度
  • 受給額

まずは、障害の程度の違いをみていきましょう。

脳血管障害など、肢体の障害が上肢及び下肢などの広範囲にわたる障害の場合には、次の認定基準によって審査されます。

半身まひの認定基準

障害の程度

障害の状態

1級

一上肢及び一下肢の用を全く廃したもの…日常生活における動作のすべてが「一人で全くできない場合」又はこれに近い状態

2級

一上肢及び一下肢の機能に相当程度の障害を残すもの…日常生活における動作の多くが「一人で全くできない場合」又は日常生活における動作のほとんどが「一人でできるが非常に不自由な場合」

3級

一上肢及び一下肢に機能障害を残すもの…日常生活における動作の一部が「一人で全くできない場合」又はほとんどが「一人でできてもやや不自由な場合」

※日常生活における動作と身体機能との関連は、厳密に区別することはできませんが、おおむね次の通りとされています。

【手指の機能】

  • つまむ(新聞紙が引き抜けない程度)
  • 握る(丸めた週刊誌が引き抜けない程度)
  • タオルを絞る(水を切れる程度)
  • ひもを結ぶ

【上肢の機能】

  • さじで食事をする
  • 顔を洗う(顔に手のひらをつける)
  • 用便の処置をする(ズボンの前のところに手をやる)
  • 用便の処置をする(尻のところに手をやる)
  • 上衣の着脱(かぶりシャツを着て脱ぐ)
  • 上衣の着脱(ワイシャツを着てボタンをとめる)

【下肢の機能】

  • 片足で立つ
  • 歩く(屋内)
  • 歩く(屋外)
  • 立ち上がる
  • 階段を上る
  • 階段を下りる

本事案の場合

本事案の場合、障害年金2級であったとのことですので、上記認定基準により審査をされ、「上肢及び一下肢の機能に相当程度の障害を残すもの」に該当したものと考えられます。

次に受給額の違いをみていきましょう。

障害年金の支給額(令和7年度)

障害等級 障害基礎年金 障害厚生年金
1級 年1,039,625円 年1,039,625円+報酬比例の年金額×1.25
2級 年831,700円 年831,700円+報酬比例の年金額
3級 報酬比例の年金額(最低保障額623,800円)

障害年金を受給するために

障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。

そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。

ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。

一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。

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障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。

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