診断書の内容から障害厚生年金は何級になると推測できるでしょうか。

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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夫(58歳)は脳幹出血の後遺症で左半身に麻痺があります。
車いす生活となり、仕事は早期退職したため、障害厚生年金の申請を検討しています。
先日診断書を書いてもらったところ、左上肢の筋力がすべて著減に○がついていました。
左下肢の股関節は半減、他はすべて著減に○がついていました。
この内容から障害厚生年金は何級になると推測できるでしょうか。
ご質問内容から、左上肢の障害の程度は2級、左下肢の程度も2級に該当することが拝察されるため、併合で1級に認定される可能性が考えられます。
一上肢の機能障害の認定基準
【2級】
- 一上肢の機能に著しい障害を有するもの。
具体的には、一上肢の3大関節中いずれか2関節以上の関節が、
- 不良肢位で強直しているもの
- 関節の他動可動域が、健側の他動可動域の2分の1以下に制限され、かつ、筋力が半減しているもの
- 筋力が著減または消失しているもの
【3級】
- 一上肢の3大関節のうち、2関節の用を廃したもの。
「用を廃したもの」とは、関節の他動可動域が健側の他動可動域の2分の1以下に制限されたもの又はこれと同程度の障害を残すものをいう。
- 一上肢の機能に相当程度の障害を残すもの。
例えば、一上肢の3大関節中1関節が不良肢位で強直しているもの
【障害手当金】
- 一上肢の3大関節のうち、1関節に著しい機能障害を残すもの。
「関節に著しい機能障害を残すもの」とは、関節の他動可動域が健側の他動可動域の3分の2以下に制限されたもの又はこれと同程度の障害を残すものをいう。
例えば、常時ではないが、固定装具を必要とする程度の動揺関節、習慣性脱臼をいう。
一下肢の機能障害の認定基準
【2級】
- 一下肢の3大関節中いずれか2関節以上の関節が全く用を廃したもの
具体的には、一下肢の3大関節中いずれか2関節以上の関節が、
- 不良肢位で強直しているもの
- 関節の他動可動域が、健側の他動可動域の2分の1以下に制限され、かつ、筋力が半減しているもの
- 筋力が著減または消失しているもの
のいずれかに該当する程度のものをいいます。
【3級】
- 一下肢の3大関節のうち、2関節の用を廃したもの
具体的には、関節の他動可動域が健側の他動可動域に2分の1以下に制限されたもの又はこれと同程度の障害を残すもの…例えば、起床から就寝まで固定装具を必要とする程度の動揺関節をいいいます。
- 一下肢の機能に相当程度の障害を残すもの…例えば、一下肢の3大関節中1関節が不良肢位で強直しているもの
- 人工骨頭又は人工関節をそう入置換したもの
ご質問者様の場合、左の上肢、下肢ともに3大関節のうち2関節以上の筋力が著減になっているため、どちらも2級に該当し、併合で1級になる可能性が考えられます。
すでに診断書を作成していただいており、診断書の有効期限もあるため、早急に申請をされることをお勧めします。
障害年金の申請について
ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。
このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。
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どんなご相談でも承ります。お気軽にお問合せください。
お電話でも承ります
06-6429-6666
平日9:00~18:00
このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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