慢性リンパ性白血病が再発し入院中です。障害厚生年金3級に該当するでしょうか?

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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私は5年前に慢性リンパ性白血病と診断されて、半年入院しました。
当時は、勤めていた会社に復帰できたのですが、今回再発し、再度入院中です。
年齢も60近くなり、会社に復帰することは難しいかもしれません。
この場合、障害厚生年金3級に該当するでしょうか?
本回答は2021年4月現在のものです。
障害年金において、血液・造血器疾患の白血球系・造血器腫瘍疾患の認定基準は、次の通りです。
検査数値等が等級に該当する程度であれば、受給できます。
白血球系・造血器腫瘍疾患(白血球、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫等)の認定基準
障害の程度
障害の状態
1級
A表1欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表1欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があるもので、かつ、一般状態区分表のオに該当するもの
2級
A表2欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表2欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があるもので、かつ、一般状態区分表のエ又はウに該当するもの
3級
A表3欄に掲げる所見があり、B表3欄に掲げる所見があるもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの
A表
区分
臨床所見
1
- 発熱、骨・関節痛、るい瘦、貧血、出血傾向、リンパ節腫脹、易感 染症、肝脾腫等の著しいもの
- 輸血をひんぱんに必要とするもの
- 治療に反応せず進行するもの
2
- 発熱、骨・関節痛、るい瘦、貧血、出血傾向、リンパ節腫脹、易感染症、肝脾腫等のあるもの
- 輸血を時々必要とするもの
- 継続的な治療が必要なもの
3
継続的ではないが治療が必要なもの
※A表に掲げる治療とは、疾病に対する治療であり、輸血などの主要な症状を軽減するための治療(対処療法)は含まない。
※A表に掲げる治療に伴う副作用による障害がある場合は、その程度に応じて、A表の区分を2以上とする(CTCAEのグレード2以上の程度を参考とする。)。
B表
区分
検査所見
1
- 末梢血液中のヘモグロビン濃度が7.0g/dl未満のもの
- 末梢血液中の血小板数が 2 万/μl未満のもの
- 末梢血液中の正常好中球数が 500/μl未満のもの
- 末梢血液中の正常リンパ球数が 300/μl未満のもの
2
- 末梢血液中のヘモグロビン濃度が7.0g/dl以上 9.0g/dl未満のもの
- 末梢血液中の血小板数が 2 万/μl以上 5 万/μl未満のもの
- 末梢血液中の正常好中球数が 500/μl以上 1,000/μl未満のもの
- 末梢血液中の正常リンパ球数が 300/μl以上 600/μl未満のもの
3
- 末梢血液中のヘモグロビン濃度が9.0g/dl以上10.0g/dl未満のもの
- 末梢血液中の血小板数が 5万/μl以上10万/μl未満のもの
- 末梢血液中の正常好中球数が 1,000/μl以上 2,000/μl未満のもの
- 末梢血液中の正常リンパ球数が 600/μl以上 1,000/μl未満のもの
一般状態区分表
区分
一般状態
ア
無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの
イ
軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの。 例えば、軽い家事、事務など
ウ
歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の 50%以上は起居しているもの
エ
身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の 50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
オ
身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの
ご質問内容からは、検査数値や日常生活状況等が分かりかねますが、現在は入院中で、会社に復帰することは難しいかもしれないとのことですので、受給できる可能性は考えられます。
上記の認定基準を参考にしていただき、申請をご検討されてはいかがでしょうか。
障害年金の申請について
ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。
このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。
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平日9:00~18:00
このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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