リウマチ性多発筋痛症で仕事に支障をきたす時があります。障害年金もらうことはできるでしょうか。

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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私は現在40代女性で、介護施設でパートをしています。
2年ぐらい前から足が痛くてどうしようもないので受診したらリウマチ性多発筋痛症と診断されました。
最近は、毎日両手のこわばりがあり、腫れや痺れ、痛みもあります。
体を使うことが仕事ですが、痛みが強く、仕事に支障をきたす時があります。
このような状態ですが障害年金もらうことはできるでしょうか。
リウマチ性多発筋痛症は、肩や腰、大腿などに痛みやこわばりを生じる炎症性疾患と言われています。
ご質問者様の場合、両手のこわばりや腫れ、痺れ、痛み等があるとのことですので、上肢の筋力や関節可動域に制限がある場合は、次の認定基準によって審査されることが考えられます。
上肢の機能障害の認定基準
【1級】
両上肢の機能に著しい障害を有するもの。具体的には、両上肢の3大関節中それぞれ2関節以上の関節が、次のいずれかに該当するもの
- 不良肢位で強直しているもの
- 関節の他動可動域が、参考可動域の2分の1以下に制限され、かつ、筋力が半減しているもの
- 筋力が著減または消失しているもの
【2級】
1.一上肢の機能に著しい障害を有するもの。具体的には、一上肢の3大関節中いずれか2関節以上の関節が、
- 不良肢位で強直しているもの
- 関節の他動可動域が、健側の他動可動域の2分の1以下に制限され、かつ、筋力が半減しているもの
- 筋力が著減または消失しているもの
2.両上肢の機能に相当程度の障害を残すもの
- 両上肢の3大関節中それぞれ1関節の他動可動域が、参考可動域の2分の1以下に制限され、かつ、筋力が半減しているもの
【3級】
1.一上肢の3大関節のうち、2関節の用を廃したもの。「用を廃したもの」とは、関節の他動可動域が健側の他動可動域の2分の1以下に制限されたもの又はこれと同程度の障害を残すものをいう。
2.一上肢の機能に相当程度の障害を残すもの。例えば、一上肢の3大関節中1関節が不良肢位で強直しているもの
3.両上肢に機能障害を残すもの。例えば、両上肢の3大関節中1関節の筋力が半減しているもの
ただし、疼痛については、以下のように取り扱われます。
疼痛について
疼痛は、原則として認定の対象となりません。
ただし、次の1〜4等の場合は、発作の頻度、強さ、持続時間、疼痛の原因となる他覚所見等により、以下の通りに取り扱います。
- 四肢その他の神経の損傷によって生じる灼熱痛
- 脳神経及び脊髄神経の外傷その他の原因による神経痛
- 根性疼痛
- 悪性新生物に随伴する疼痛等
- 3級…軽易な労働以外の労働に常に支障がある程度のもの
- 障害手当金…一般的な労働能力は残存しているが、疼痛により時には労働に従事することができなくなり、就労可能な職種の範囲が相当な程度に制限されるもの
3級および障害手当金は、厚生年金にしかない等級です。
障害厚生年金の請求であれば認定を得ることができますが、障害基礎年金の請求では認定を得ることができません。
障害厚生年金か障害基礎年金か
障害厚生年金を受給できるか、障害基礎年金の受給となるかは、初診日に加入していた年金制度によって決まります。
- 初診日が厚生年金被保険者期間中にある場合は、障害厚生年金
- 初診日が国民年金被保険者期間中にある場合は、障害基礎年金
- 初診日が20歳前または60歳以上65歳未満(国内に住んでいる方のみ)の年金未加入期間にある場合は、障害基礎年金
障害基礎年金と障害厚生年金の障害等級について
- 障害基礎年金…1級および2級
- 障害厚生年金…1級、2級および3級
※症状の重さによって等級が分けられています。
※3級が最も症状が軽く、2級、1級になるにつれて症状が重く、また受給額も多くなります。
初診日とは
障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。
ご質問内容からは、障害厚生年金か障害基礎年金かどちらの請求になるか、また認定基準は上肢の機能障害か疼痛かどちらの認定基準に該当するかわかりかねますが、上記について参考にしていただき、障害年金の申請についてご検討されてはいかがでしょうか。
障害年金の申請について
ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。
このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。
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◎社労士への依頼も合わせてご検討ください
審査を受ける機会は審査請求、再審査請求を含めて3回あります。
しかし、1度目の請求で認められない場合、2度目以降で決定が覆るのは、たった14.7%となっています。より確実に認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。
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06-6429-6666
平日9:00~18:00
このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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