60歳で老齢厚生年金を受給したければ、障害基礎年金は申請しない方がよいのでしょうか?

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60歳で老齢厚生年金を受給したければ、障害基礎年金は申請しない方がよいのでしょうか?

中井智博
中井智博社会保険労務士
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公開日:

私は結婚後も、しばらくは自身の厚生年金に加入していました。

その後、パート勤務をしていた時に関節リウマチを患い、手が不自由になりました。

この時は旦那の扶養になっていて、第三号被保険者でした。

一度障害基礎年金を申請し却下されたのですが、病気の症状が進んだため、

これから事後重症請求で障害基礎年金を申請しようと考えています。

60歳になれば老齢厚生年金を受給したいと思っているのですが、

以前、役所で「障害基礎年金を受給した場合、今後もずっと障害基礎年金だけで老齢厚生年金を受給することはできない」と言われました。

障害基礎年金を申請することによって老齢厚生年金が受給できないのであれば、

障害基礎年金の申請をやめようと思っています。

60歳で老齢厚生年金を受給したければ、障害基礎年金は申請しない方がよいのでしょうか?

本回答は2017年8月時点のものです。

 

公的年金では、一人一年金が原則ですが、

特例として、2つ以上の年金が受けられることがあります。

その場合、同時に受給できる場合もありますし、

1つの年金を選択する場合でも、途中で選択替えをすることができます。

「障害基礎年金を受給した場合、今後もずっと障害基礎年金だけで老齢厚生年金を受給することはできない」ということはありません。

 

ご質問内容に、60歳になれば老齢厚生年金を受給したいと思っている、とありますが、

特別支給の老齢厚生年金が受給できる場合で、

障害基礎年金の受給権が得られた場合は、

特別支給の老齢厚生年金の障害者特例により、

定額部分と報酬比例部分を受給できる場合があります。

 

特別支給の老齢厚生年金の障害者特例について

特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始を、

報酬比例部分の支給開始と同じにするというのが、障害者特例です。

障害者特例を受けるためには、以下の要件を満たす必要があります。

  1. 昭和36年4月1日以前生まれの男性、または昭和41年4月1日以前生まれの女性
  2. 過去に12カ月以上厚生年金に加入
  3. 現在は厚生年金に加入していない
  4. 年金保険料の納付月数と免除月数の合算月数が300月以上
  5. 障害等級3級以上に該当
  6. 障害者特例の老齢厚生年金を請求

 

障害者特例の対象となった場合は、

障害年金ではなく老齢年金を受給することになりますので、

障害年金にような更新の手続きは必要ありません。

なお、障害年金は非課税所得となりますが、老齢年金は課税対象となっています。

 

障害者特例を受ける場合でも、障害年金の受給権は失権しませんので、

受給額によって障害基礎年金を選択することも可能です。

 

また、65歳以降は障害基礎年金と老齢厚生年金の併給が可能となるため、

老齢基礎年金との組み合わせより受給額が増える場合があります。

 

障害年金と老齢年金の両方の受給権を得られた場合の組み合わせ

障害年金と老齢年金の両方の受給権を得られた場合の受給可能な組み合わせは、

  • 障害基礎年金+障害厚生年金
  • 老齢基礎年金+老齢厚生年金
  • 障害基礎年金+老齢厚生年金

の3通りとなり、上記の中から有利なものを選択することになります。

また、途中で選択替えをすることも可能です。

 

障害基礎年金を申請することによって老齢厚生年金が受給できない、

ということはありません。

障害の状態が障害等級に該当しているのであれば、

障害基礎年金が受給できる可能性も考えられます。

下記に関節リウマチの認定基準を記載いたしますので、参考にしていただき、

申請を検討されてはいかがでしょうか。

 

なお、老齢厚生年金の繰り上げ受給をする場合で、

同時に老齢基礎年金の繰り上げ受給をする場合は、

65歳に達したとみなされるため、障害年金の事後重症請求ができなくなります。

老齢年金の繰り上げ請求をする場合は、ご注意ください。

 

リウマチの症状が四肢に及ぶ場合の認定基準

リウマチの症状が四肢に及ぶ場合の1級、2級に該当する障害の状態は以下の通りです。

  • 1級…四肢の機能に相当程度の障害を残すもの
  • 2級…四肢に機能障害を残すもの

ただし、リウマチの疼痛については、認定対象とされていません。

日常生活動作については、疼痛を除いて認定されますので、注意が必要です。

 

障害年金の申請について

障害の状態によって等級が決まりますが、

提出書類によって、2級相当の状態なのに3級となったり不支給となったり

というケースが数多くあります。

そのため関連書籍をご購入の上、申請されることをお勧めします。

審査のチャンスは審査請求、再審査請求を含めて3回ありますが、

1度目に不支給となると再審査請求で支給が決定するのは14.7%となっています。

慎重にご準備ください。

申請の流れはこちらにて解説していますので、ご参考にしてください。

 

社労士への依頼も合わせてご検討ください

よりスムーズに認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。

お気軽にお問合せください。

障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。

煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。

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