障害認定日から現在まで症状が変動していますが、障害年金の遡及請求で全額受給できるのでしょうか?

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障害認定日から現在まで症状が変動していますが、障害年金の遡及請求で全額受給できるのでしょうか?

中井智博
中井智博社会保険労務士
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公開日:

私は67歳で、65歳の時に心臓ペースメーカーを装着しました。

その原因となった不整脈の初診日時点では62歳です。

年金事務所に障害基礎年金の請求が出来るかどうかについて問い合わせたところ、

心臓ペースメーカー装着時が65歳以上であるため事後重症請求は出来ないが、

障害認定日に遡って請求することは出来るとのことでした。

障害認定日から現在まで、症状がよくなったり悪くなったりしていましたが、

それでも、遡及請求で全額受給できるのでしょうか?

本回答は2019年12月現在のものです。

 

遡及請求により障害基礎年金の認定が得られた場合は、

障害認定日から請求日までの期間の年金が支給されます。

その間に状態が軽快していたとしても、その分が減らされることはありません。

 

遡及請求とは

遡及請求とは、障害認定日に障害等級に該当しているが、

知らなかったなどの理由で、障害認定日から1年以上経過して請求するものです。

障害認定日から3か月以内(20歳前傷病の障害基礎年金の場合は20歳の誕生日の前後3か月以内)の診断書を取得することができれば、

遡及請求を行うことができます。

 

障害認定日とは

障害の程度の認定を行うべき日をいい、原則として、

  • 初診日から起算して1年6月を経過した日
  • 傷病が治った日(その症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った日を含む)

のいずれか早い日となります。

 

ご質問者様の場合、初診日は62歳の時とのことですので、

初診日から1年6か月経過した時点の障害の状態が2級以上に該当している場合、

障害認定日に遡って障害基礎年金が支給されます。

 

難治性不整脈の認定基準

心疾患の検査での異常検査所見は以下の通りです。

区分

異常検査所見

A

安静時の心電図において、0.2mV以上のSTの低下もしくは 0.5mV以上の深い陰性T波(aVR誘導を除く。)の所見のあるもの

B

負荷心電図(6Mets 未満相当)等で明らかな心筋虚血所見があるもの

C

胸部X線上で心胸郭係数 60%以上又は明らかな肺静脈性うっ血所見や間質性肺水腫のあるもの

D

心エコー図で中等度以上の左室肥大と心拡大、弁膜症、収縮能の低下、拡張能の制限、先天性異常のあるもの

E

心電図で、重症な頻脈性又は徐脈性不整脈所見のあるもの

F

左室駆出率(EF)40%以下のもの

G

BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)が 200pg/ml 相当を超えるもの

H

重症冠動脈狭窄病変で左主幹部に 50%以上の狭窄、あるいは、3 本の主要冠動脈に 75%以上の狭窄を認めるもの

I

心電図で陳旧性心筋梗塞所見があり、かつ、今日まで狭心症状を有するもの

(注 1) 原則として、異常検査所見があるもの全てについて、それに該当する心電図等を提出(添付)させること。

(注 2) 「F」についての補足

心不全の原因には、収縮機能不全と拡張機能不全とがある。

近年、心不全症例の約 40%はEF値が保持されており、このような例での心不全は左室拡張不全機能障害によるものとされている。しかしながら、現時点において拡張機能不全を簡便に判断する検査法は確立されていない。左室拡張末期圧基準値(5−12mmHg)をかなり超える場合、パルスドプラ法による左室流入血流速度波形を用いる方法が一般的である。この血流速度波形は急速流入期血流速度波形(E波)と心房収縮期血流速度波形(A波)からなり、E/A比が 1.5 以上の場合は、重度の拡張機能障害といえる。

(注 3) 「G」についての補足

心不全の進行に伴い、神経体液性因子が血液中に増加することが確認され、心不全の程度を評価する上で有用であることが知られている。中でも、BNP値(心室で生合成され、心不全により分泌が亢進)は、心不全の重症度を評価する上でよく使用されるNYHA分類の重症度と良好な相関性を持つことが知られている。この値が常に 100 pg/ml 以上の場合は、NYHA心機能分類で2度以上と考えられ、200 pg/ml 以上では心不全状態が進行していると判断される。

(注 4) 「H」についての補足

すでに冠動脈血行再建が完了している場合を除く。

 

【1級】

以下2点を満たすもの

  1. 病状(障害)が重篤で安静時においても、心不全の症状(NYHA心機能分類クラス4)を有する
  2. 身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの

 

【2級】

  • 以下2点を満たすもの
  1. 上記異常検査所見のEがある
  2. 歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の 50%以上は起居しているもの、または、身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の 50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
  • 以下3点を満たすもの
  1. 上記異常検査所見のA,B,C,D,F,Gのうち 2 つ以上
  2. 病状をあらわす臨床所見が5つ以上
  3. 歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の 50%以上は起居しているもの、または、身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の 50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの

【3級】

  • ペースメーカー、ICDを装着したもの
  • 以下3点を満たすもの
  1. 上記異常検査所見のA,B,C,D,F,Gのうち 1 つ以上
  2. 病状をあらわす臨床所見が1つ以上
  3. 軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの、または、歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の 50%以上は起居しているもの

 

ただし、老齢年金を受給している場合、

老齢年金と障害年金は、原則としてどちらか有利な方を選択することになるため、

重なっている期間について調整を受けることになります。

 

障害年金と老齢年金の両方の受給権を得られた場合の組み合わせ

障害年金と老齢年金の両方の受給権を得られた場合の受給可能な組み合わせは、

  1. 障害基礎年金+障害厚生年金
  2. 老齢基礎年金+老齢厚生年金
  3. 障害基礎年金+老齢厚生年金

の3通りとなり、上記の中から有利なものを選択することになります。

また、途中で選択替えをすることも可能です。

 

上記について参考にしていただき、遡及請求をご検討されてはいかがでしょうか。

 

◎障害年金の申請について

ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。

このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。

当サイトでは1分で障害年金をもらえるか、カンタン査定をいたします。

 

◎社労士への依頼も合わせてご検討ください

審査を受ける機会は審査請求、再審査請求を含めて3回あります。
しかし、1度目の請求で認められない場合、2度目以降で決定が覆るのは、たった14.7%となっています。

より確実に認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。
こちらも合わせてご検討ください。

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