サルコイドーシスで障害年金は受給できるのですか?

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
-
サルコイドーシスで身体障害者手帳が出た場合は、
障害年金は受給できるのですか?
眼とか肺等、病変のある場所でも等級が違いますか?
本回答は2018年8月現在のものです。
身体障害者手帳と障害年金について
身体障害者手帳と障害年金は、
根拠法も審査機関も認定基準も異なる全く別の制度であり、
両者の等級は連動するものではありません。
そのため、手帳が交付されたら障害年金が支給される、ということはありません。
サルコイドーシスは
肺や眼、心臓、骨などいろいろな臓器に発症すると言われていますが、
発症の部位によって等級が違うのではありません。
障害年金には各疾患に認定基準が定められており、
その障害によって生じる障害の程度から、最も近似している認定基準によって審査されます。
たとえば、眼に病変がある場合は眼の障害の認定基準、
肺に病変がある場合は呼吸器疾患の認定基準、
心臓に病変がある場合は心疾患の認定基準によって審査されます。
複数の箇所に病変がある場合は、まずそれぞれの認定基準によって審査され、
併合によりさらに上位等級に認定するか否かが決定されます。
サルコイドーシスに限らず、
障害年金は病名や手帳の有無によって支給されるものではありません。
支給要件を満たし、障害の程度が認定基準に該当する程度の場合、支給されます。
申請の際は、下記の支給要件をご確認ください。
障害年金を受給するための3つの条件
- 初診日要件…障害の原因となった病気やケガを医者か歯科医師に診てもらった日は、国民年金と厚生年金のどちらに加入していたか
- 保険料納付要件…一定以上の年金保険料を納めているかどうか。
- 障害認定日要件…厚生労働省が定めた「障害の基準」を満たしているかどうか
「初診日要件」とは
初診日は、国民年金と厚生年金のどちらに加入していたか、
その加入していた制度によって、もらえる年金の種類が決まります。
- 初診日が厚生年金被保険者期間中にある場合は、障害厚生年金
- 初診日が国民年金被保険者期間中にある場合は、障害基礎年金
- 初診日が20歳前または60歳以上65歳未満(国内に住んでいる方のみ)の年金未加入期間にある場合は、障害基礎年金
※初診日とは…
障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。
ただし、知的障害の場合は、出生日が初診日となります。
「保険料納付要件」とは
初診日の前日において以下の1または2を満たしている必要があります。
- 初診日の属する月の前々月までの公的年金の加入期間の3分の2以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
- 初診日において65歳未満であり、初診日の属する月の前々月までの直近1年間に保険料の未納期間がないこと
※20歳前に初診日がある場合は、保険料納付要件は問われません。
「障害認定日要件」とは
障害認定日において、一定以上の障害状態にあるかどうかで判断されます。
※障害認定日とは、障害の程度の認定を行うべき日をいい、原則として、
- 初診日から起算して1年6月を経過した日
- 傷病が治った日(その症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った日を含む)
のいずれか早い日となります。
◎障害年金の申請について
ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。
このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。
当サイトでは1分で障害年金をもらえるか、カンタン査定をいたします。
◎社労士への依頼も合わせてご検討ください
審査を受ける機会は審査請求、再審査請求を含めて3回あります。
しかし、1度目の請求で認められない場合、2度目以降で決定が覆るのは、たった14.7%となっています。より確実に認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。
こちらも合わせてご検討ください。
お気軽にお問合せください。
障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。
煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。
どんなご相談でも承ります。お気軽にお問合せください。
お電話でも承ります
06-6429-6666
平日9:00~18:00
このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
サルコイドーシスに関するその他のQ&A
- サルコイドーシスと診断されているのですが、障害年金を受けることはできるのでしょうか。
- 私は約1年前から発熱、手足のむくみ、息切れ、易疲労感などの症状が続き、始めは診断名は特定されませんでした。いくつか病院を受診し、2か月経った頃にサルコイドーシスと診断されました。すぐにステロイド治療を始めたので症状はかなり落ち着きましたが、心臓に負担をかけないよう、激しい運動はできません。発症当初も現在も正社員で働いているのですが、このような状況で障害年金を受けることはできるのでしょうか。
- 傷病手当金が終了しても職場復帰できない場合は、障害年金がもらえるのでしょうか?
- 私は半年前から原因不明の体調不良で歩行が困難となり、いろいろな検査の結果、サルコイドーシスと言う難病の可能性が高いと言われました。現在の状態は、手足の痺れ、歩行時のふらつき、首から腕にかけての痛みなどです。仕事が肉体労働で働ける状態ではないので、傷病手当金を受給しながら休職しています。リハビリをしていますが、傷病手当金が終了する1年後までに、以前のように働けるほど回復するかわかりません。もし傷病手当金が終了しても職場復帰できない場合は、障害年金がもらえるのでしょうか?
- 10年前の不整脈が原因だと医師が認めてくれたら障害厚生年金になるでしょうか?
- 私は心サルコイドーシスによりペースメーカーを植え込んでいます。障害厚生年金が受給できると聞きましたが、私の場合、ペースメーカーを植え込んだ時は国民年金でしたので障害基礎年金です。10年くらい前に会社の健康診断で不整脈を指摘されたことがあるのですが、それが原因だと医師が認めてくれたら障害厚生年金になるでしょうか?
- ICDの埋め込みとサルコイドーシスと併せて、障害厚生年金2級になることはありますか?
- 私は数年前の会社の健康診断の時に偶然不整脈がわかり、しばらく様子を見ていたのですが、結局ICDの埋め込みとなりました。障害厚生年金を申請したら3級になると聞いたのですが、サルコイドーシスという難病もあるのですが、この病気も認定の対象となりますか?あわせて2級になることはありますか?
- サルコイドーシスは障害年金の支給対象となっているのでしょうか
- 私は2年前にサルコイドーシスと診断されました。それまでは、原因不明の倦怠感や息切れ、手足のしびれがあり、いろいろな病院へ行きましたが、病名は特定されませんでした。今の病院で病名が診断されたのですが、それほど重症ではないため、積極的な治療はしていません。しかし、フルタイムの仕事は困難になり、パートにかわったため、収入が激減しました。この病気は、障害年金の支給対象となっているのでしょうか?