人工肛門を閉鎖している状態では障害年金は受給できないでしょうか?

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人工肛門を閉鎖している状態では障害年金は受給できないでしょうか?

中井智博
中井智博社会保険労務士
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公開日: 最終更新日:

私は大学生の頃から、大腸憩室炎という症状をひんぱんに繰り返しており、S状結腸を切除し人工肛門になりました。

人工肛門の生活は不便極まりなく、装具代の負担も大きかったため、先月、人工肛門閉鎖術を行いました。

しかし経過は良好とはいかず、現在仕事は休職中です。

今まで障害年金のことを知らなかったのですが、人工肛門を閉鎖している状態では受給できないでしょうか?

初診日から1年半の時は人工肛門でしたので、さかのぼってもらうことはできるのでしょうか?

まず、大腸憩室炎で障害年金を受給するための要件を確認し、次にどのような状態なら障害年金を受給できるかを確認しましょう。

障害年金を受給するための要件を確認しましょう

障害年金を受給するためには、以下の要件を満たしていることが必要となります。

  • 初診日要件…原則として初診日に公的年金に加入していること
  • 障害認定日要件…障害認定日において障害の状態が障害等級に該当していること

では、どのような状態なら障害年金を受給できるか、確認しましょう。

どのような状態なら障害年金を受給できるか

障害年金では、ケガや病気の程度に応じて等級が設定されています。

▼障害基礎年金
1級と2級

▼障害厚生年金
1級、2級、3級

障害が重い順に、1級、2級、3級となります。

全身状態や栄養状態、年齢、術後の経過、予後、原疾患の性質、進行状況等、具体的な日常生活状況等を考慮し、総合的に認定されます。

1級、2級、3級の状態は、以下の通りとなっています。

障害年金の等級 障害の状態
3級
※障害厚生年金のみ
労働に著しい制限があるもの
2級 日常生活に著しい制限があるもの
1級 他人の介助がなければほとんど自分の用事を済ませることができないもの
人工肛門又は新膀胱を造設したもの若しくは尿路変更術を施したものの取扱い

人工肛門又は新膀胱を造設したもの若しくは尿路変更術を施したものは、3級と認定する。

なお、次のものは、2級と認定する。

  • 人工肛門を造設し、かつ、新膀胱を造設したもの又は尿路変更術を施したもの
  • 人工肛門を造設し、かつ、完全排尿障害(カテーテル留置又は自己導尿の常時施行を必要とする)状態にあるもの

なお、全身状態、術後の経過及び予後、原疾患の性質、進行状況等により総合的に判断し、さらに上位等級に認定する。

本事案の場合

人工肛門を造設した場合、原則として3級に相当します。

障害年金3級について

3級は、障害厚生年金にしかない等級です。

障害基礎年金の請求となるか、障害厚生年金の請求となるかは、初診日に加入していた年金制度によって決まります。

初診日の時点で厚生年金に加入している場合は、障害厚生年金の請求が可能となり、3級の認定を得ることができます。

しかし、初診日の時点で国民年金に加入している場合は、障害基礎年金の請求になるため、3級相当では障害年金を受給することができません。

本事案の場合、「大学生の頃から、大腸憩室炎という症状をひんぱんに繰り返しており」とのことですので、初診日時点では20歳前で年金未加入または国民年金被保険者だったのではないでしょうか。

その場合、障害基礎年金の請求となり、3級相当では認定を得ることはできません。

ただし、上記認定基準の2級以上に該当するようであれば、認定を得られる可能性も考えられます。

初診日にいずれの年金制度に加入していたかを確認し、次に上記ご参考のうえ、等級に該当する可能性をご検討されてはいかがでしょうか。

障害年金を受給するために

障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。

そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。

ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。

一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。

お気軽にお問合せください。

障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。

煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。

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