まず、身体障害者手帳と障害年金の確認をし、次に両制度の基準の比較から、障害年金の認定を得られる可能性を検討しましょう。
身体障害者手帳と障害年金の関係について
身体障害者手帳と障害年金は、根拠法、認定基準、審査機関の異なる全く別の制度です。
両等級は対応しておりません。
しかしながら、両制度の認定基準を比較し、障害年金の等級に該当する可能性を検討することはできます。
以下で両認定基準を比較してみましょう。
聴覚障害により身体障害者手帳4級とのことですので、以下の状態であると拝察いたします。
聴覚障害の身体障害者手帳4級の状態
- 両耳の聴力レベルが80デジベル以上のもの
- 両耳による普通話声の最良の話音明瞭度が50%以下のもの
一方、障害年金の聴覚障害の認定基準は以下の通りです。
この状態を障害年金の認定基準に照らすと、以下に該当する可能性が考えられます。
聴覚障害の認定基準
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障害の等級
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障害の状態
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1級
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2級
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- 両耳の聴力レベルが90デジベル以上のもの
- 両耳の平均純音聴力レベル値が80デジベル以上で、かつ、最良語音明瞭度が30%以下のもの
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3級
※障害厚生年金のみ
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- 両耳の平均純音聴力レベル値が70デジベル以上のもの
- 両耳の平均純音聴力レベル値が50デジベル以上で、かつ、最良語音明瞭度が50%以下のもの
- 一耳の平均純音聴力レベル値が80デジベル以上で、かつ、症状が固定していないもの
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障害手当金
※障害厚生年金のみ
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- 一耳の平均純音聴力レベル値が80デジベル以上で、かつ、症状が固定しているもの
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本事案の場合(聴覚障害)
両認定基準を比較検討すると、聴覚障害については障害年金3級の認定を得られる可能性が考えられます。
次に心臓機能障害についてみていきましょう。
心臓機能障害の身体障害者手帳1級の状態
- 心臓機能障害の身体障害者手帳1級…心臓機能障がいにより、自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの
では、障害年金ではどのような状態なら障害年金を受給できるか確認しましょう。
どのような状態なら障害年金を受給できるか
身体障害者手帳の認定基準と比較検討するため、ここでは詳細な検査成績等は省きます。
| 障害年金の等級 |
障害の状態 |
3級 ※障害厚生年金のみ |
労働に著しい制限があるもの |
| 2級 |
日常生活に著しい制限があるもの |
| 1級 |
他人の介助がなければほとんど自分の用事を済ませることができないもの |
本事案の場合(心臓機能の障害)
両認定基準を比較検討すると、障害年金1級、2級の状態に該当するように見えます。
しかし、身体障害者手帳は以下のものについて、1級と認定します。
- ペースメーカーを植え込みしたもので、自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの
- 先天性疾患によりペースメーカーを植え込みしたもの
- 人工弁移植、弁置換を行ったもの
- 植え込み型除細動器(ICD)を植え込みしたもので、自己 の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの
- 先天性疾患により植え込み型除細動器(ICD)を植え込みしたもの
- 心臓移植後、抗免疫療法を必要とする期間中であるもの
一方、障害年金においては、原則として以下のように扱われます。
- ペースメーカー、ICD、人工弁を装着したものについては3級
- 心臓移植をしたものについては、術後は1級に認定するとされていますが、1~2年程度経過観察したうえで症状が安定しているときは、臨床症状、検査成績、一般状態から障害等級を再認定する
心臓の機能障害については、身体障害者手帳と障害年金の認定基準が大きく異なっており、身体障害者手帳の等級から障害年金の受給の可否を判断することは困難です。
本事案の場合(まとめ)
聴覚障害については障害年金3級に認定される可能性が考えられます。
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障害年金3級について
3級は、障害厚生年金にしかない等級です。
障害基礎年金の請求となるか、障害厚生年金の請求となるかは、初診日に加入していた年金制度によって決まります。
初診日の時点で厚生年金に加入している場合は、障害厚生年金の請求が可能となり、3級の認定を得ることができます。
しかし、初診日の時点で国民年金に加入している場合は、障害基礎年金の請求になるため、3級相当では障害年金を受給することができません。
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初診日時点で厚生年金被保険者であったかが、ポイントとなるでしょう。
障害年金の請求を前向きにご検討されてはいかがでしょうか。
障害年金を受給するために
障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。
そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。