ヒト免疫不全ウイルス(HIV)で過去にさかのぼって障害年金を受給することは可能でしょうか。

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ヒト免疫不全ウイルス(HIV)で過去にさかのぼって障害年金を受給することは可能でしょうか。

中井智博
中井智博社会保険労務士
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公開日:

私は10年前にヒト免疫不全ウイルス(HIV)で障害者手帳2級を交付してもらいました。

病気が発覚した当初は数値が異常で、仕事も行けなくなり、経済的に厳しい状況でしたが、現在は状態も安定し、仕事も問題なく行ける状態となっています。

今回、障害年金のことを知り申請したいと思っているのですが、現在は安定しているので受給は難しいかもしれませんが、過去にさかのぼって受給することは可能でしょうか。

ご質問者様の場合、障害認定日(初診日から1年6か月経過した日)の時点で検査数値等が認定基準に該当する程度であった場合は、さかのぼって受給できるでしょう。

 

障害年金において、障害認定日にさかのぼって請求することを、遡及請求といいます。

障害認定日の時点で検査数値等が認定基準に該当する程度であった場合は、さかのぼって受給できる可能性が考えられます。

遡及請求(さかのぼって請求すること)とは

遡及請求とは、障害認定日に障害等級に該当しているが、知らなかったなどの理由で、障害認定日から1年以上経過して請求するものです。

 

障害認定日とは

障害の程度の認定を行うべき日をいい、原則として、

  • 初診日から起算して1年6月を経過した日
  • 傷病が治った日(その症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った日を含む)

のいずれか早い日となります。

 

初診日とは

障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。

 

HIV(ヒト免疫不全ウイルス感染症)の各等級に該当する障害の状態は以下の通りです。

HIV(ヒト免疫不全ウイルス感染症)の認定基準

【1級】[A](1+2+3)又は[B]を満たす場合

  1. CD4値が200/μl以下(4週以上の間隔をおいた直近の連続する2回の検査値の平均値)
  2. 以下の検査項目のうち、3つ以上を満たす(4週以上の間隔をおいた直近の検査において連続して2回以上続く)
  3. 以下の身体症状等の項目のうち、4つ以上を満たす

B 回復不能なエイズ合併症のため介助なくしては日常生活がほとんど不可能な状態である

【2級】[A](1+2+3)又は[B](1+4)を満たす場合

  1. CD4値が200/μl以下(4週以上の間隔をおいた直近の連続する2回の検査値の平均値)
  2. 以下の検査項目のうち、2つ以上を満たす(4週以上の間隔をおいた直近の検査において連続して2回以上続く)
  3. 以下の身体症状等の項目のうち、3つ以上を満たす
  4. エイズ発症の既往歴がある

【3級】[A](1+2+3)又は[B](1+4)を満たす場合

  1. CD4値が350/μl以下(4週以上の間隔をおいた直近の連続する2回の検査値の平均値)
  2. 以下の検査項目のうち、2つ以上を満たす(4週以上の間隔をおいた直近の検査において連続して2回以上続く)
  3. 以下の身体症状等の項目のうち、2つ以上を満たす
  4. エイズ発症の既往歴がある

<検査項目>

  • 白血球数が3,000/?未満
  • ヘモグロビン量が男性12g/dl、女性11g/dl未満
  • 血小板が10万/μl未満
  • ヒト免疫不全ウィルスーRNA量が5,000コピー/ml以上

<身体症状等>

  • 1日1時間以上の安静臥床を必要とするほどの強い倦怠感及び易疲労感が月に7日以上ある
  • 病態の進行のため、健常時に比し10%以上の体重減少がある
  • 月に7日以上の不定の発熱(38℃以上)が2か月以上続く
  • 1日に3回以上の泥状ないし水様下痢が月に7日以上ある
  • 動悸や息苦しくなる症状が毎日のように出現する
  • 抗HIV療法による日常生活に支障が生じる副作用がある(上記以外)(抗HIV療法を実施している場合)
  • 生鮮食料品の摂取禁止等の日常生活活動上の制限が必要である
  • 1年以内に口腔内カンジダ症、帯状疱疹、単純ヘルペスウイルス感染症、伝染性軟属腫、尖圭コンジローム等の日和見感染症の既往がある
  • 医学的理由により抗HIV療法ができない状態である

 

障害認定日時点の検査数値等を確認し、遡及請求をご検討されてはいかがでしょうか。

なお、年金を受け取る権利は、権利が発生してから5年を経過すると時効消滅します。

そのため、さかのぼって認定が得られたとしても、実際に支給を受けることが出来るのは、時効消滅していない直近の5年分となります。

また、現時点で症状が安定し、認定基準に該当しない場合は、請求日時点で支給停止となります。

 

(本回答は2022年8月現在のものです。)

障害年金の申請について

ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。

このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。

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◎社労士への依頼も合わせてご検討ください

審査を受ける機会は審査請求、再審査請求を含めて3回あります。
しかし、1度目の請求で認められない場合、2度目以降で決定が覆るのは、たった14.7%となっています。

より確実に認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。
こちらも合わせてご検討ください。

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