本回答は2020年12月現在のものです。
障害年金は、障害の状態がどれだけ重症であっても、
初診日の特定ができない場合は認定を得ることができないケースもあります。
廃院等のためカルテがないなどの場合は、
初診日を合理的に推定できるような一定の書類により、
本人が申し立てた日を初診日と認めることができます。
具体的に、次の場合には、審査の上、
本人の申し立てた初診日が認められます。
- 初診日について第三者(隣人、友人、民生委員など)が証明する書類があり、他にも参考資料が提出された場合
- 初診日が一定の期間にあることを示す参考資料が提出され、保険料納付要件など一定の条件を満たしている場合
※第三者(三親等以内の親族は認められません)による確認項目は、以下の通りです。
- 発症から初診日までの症状の経過
- 初診日頃における日常生活上の支障度合い
- 医療機関の受診契機
- 医師からの療養の指示など受診時の状況
- 初診日頃の受診状況を知り得た状況 など
お薬手帳や日付の入った診察券、健康保険の記録等があれば、
初診日を証明するのに参考となる書類となる可能性があります。
ご質問者様の場合、
初診日の特定ができれば障害厚生年金の請求が可能となります。
統合失調症の認定について
統合失調症は、罹患後数年ないし十数年の経過中に症状の好転を見ることもあり、
また、その反面急激に増悪し、その状態を持続することもある。
したがって、統合失調症として認定を行うものに対しては、
発病時からの療養及び症状の経過を十分考慮するものとされています。
統合失調症の認定基準
- 1級…高度の残遺状態又は高度の病状があるため高度の人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験が著明なため、常時の援助が必要なもの
- 2級…残遺状態又は病状があるため人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があるため、日常生活が著しい制限を受けるもの
- 3級…残遺状態又は病状があり、人格変化の程度は著しくないが、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があり、労働が制限を受けるもの
初診日を特定できる資料をなるべく集めて、申請をご検討されてはいかがでしょうか。