軽度の知的障害とASD(自閉性スペクトラム障害)がありますが、両方軽度では障害年金の対象外ですか?

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軽度の知的障害とASD(自閉性スペクトラム障害)がありますが、両方軽度では障害年金の対象外ですか?

阿部 久美のブログ

今日は先日20歳になったばかりのお嬢様を持つお母さまからお問い合わせをいただきました。

この女性は軽度知的障害とASDのボーダーだそうで、仕事もプライベートも一人では何もできないのに、中途半端な障害なので手帳はもらえていないそうです。

障害年金もやはりもらえないのでしょうかというお問い合わせです。

知的障害もASD(発達障害)も、どちらも障害年金の認定対象となっています。

どちらも併存する場合は、諸症状を総合的に判断し、認定基準に照らし合わせて認定されます。

 

例えば、軽度知的障害であっても、食事や金銭管理などの基本的な日常生活にサポートが必要であったり、ASDのためにコミュニケーション能力が乏しく、その場にそぐわない行動がみられるなど、周囲のサポートが必要な状態であれば、認定が得られる可能性が考えられます。

 

ご質問内容からは、具体的な障害の状態が分かりかねますが、仕事もプライベートも一人では何もできないとのことですので、障害年金が受給できる可能性が考えられます。

 

それぞれの認定基準認定や認定の仕組みは次の通りですので、参考にしていただき、申請をご検討されてはいかがでしょうかとお話ししました。

なお、障害年金の受給と障害者手帳の有無は一方通行の関係です。

手帳がなくても障害年金が支給されることはありますが別途診断書を作成してもらい、年金機構の審査を受ける必要があります。手帳を持っていても同じで、等級は連動しません。

逆に、障害年金を受給している場合には手帳の申請や更新の際に、医師の診断書を省略することができ、等級も年金と同じになります。

 

知的障害の認定について

知的障害の認定に当たっては、知能指数のみに着眼することなく、日常生活のさまざまな場面における援助の必要度を勘案して総合的に判断されます。

日常生活能力等の判定当たっては、身体的機能および精神的機能を考慮の上、社会的な適応性の程度によって判断されます。

 

知的障害の認定基準

  • 1級…食事や身のまわりのことを行うのに全面的な援助が必要であって、かつ、会話による意思の疎通が不可能か著しく困難であるため、日常生活が困難で常時援助を必要とするもの
  • 2級…食事や身のまわりのことなどの基本的な行為を行うのに援助が必要であって、かつ、会話による意思の疎通が簡単なものに限られるため、日常生活にあたって援助が必要なもの

 

発達障害の認定について

発達障害については、たとえ知能指数が高くても社会行動やコミュニケーション能力の障害により対人関係や意思疎通を円滑に行うことが出来ないために日常生活に著しい制限を受けることに着目して認定をされます。

発達障害の認定基準

【1級】

以下1~2を満たすもの

  1. 社会性やコミュニケーション能力が欠如している
  2. 著しく不適応な行動がみられるため、日常生活への適応が困難で常時援助を必要とするもの 

【2級】

以下1~2を満たすもの

  1. 社会性やコミュニケーション能力が乏しい
  2. 不適応な行動がみられるため、日常生活への適応にあたって援助が必要なもの

【3級】

以下1~2を満たすもの

  1. 社会性やコミュニケーション能力が不十分
  2. 社会行動に問題がみられるため、労働が著しい制限を受けるもの

 

精神の障害での認定の仕組み

日常生活動作、即ち、

  1. 適切な食事
  2. 身辺の清潔保持
  3. 金銭管理と買い物
  4. 通院と服薬
  5. 他人との意思伝達及び人間関係
  6. 身辺の安全保持及び危機対応
  7. 社会性

の7つの項目についてそれぞれ4段階で評価しその平均と総合評価(日常生活能力の程度)の組み合わせで目安が立てられます。

上記を目安に働けているかどうかや生活環境(一人暮らしができているか)等を考慮して、総合的に判定されます。

一般企業で働いている場合(障害者雇用制度による就労を含む)でも仕事の内容が、管理者や指導員の常時の見守りの下での単純かつ反復的な作業であり、他の従業員との意思疎通が困難で、状況にそぐわない行動がある時は、働いていることをもって日常生活能力が向上したとは見ません。

また、一人で生活している場合であっても親兄弟や生活指導員などが頻繁に訪問し、サポートしている場合には一人暮らしができているとは見なしません。

医師に状況を伝えることが大切です。

上記日常生活の状況(何ができて何ができないのか)や就労状況、一人暮らしの場合は受けているサポートを、診断書作成医にしっかり伝え、診断書の評価に反映してもらうことが大切です。
必要に応じて職場の上司や管理者、肉親や支援員の方に状況を説明する書面の作成をお願いし参考資料として提出する場合もあります。
 

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