徳島市在住、統合失調症の男性からのご相談
阿部 久美のブログ

今日は徳島市在住の男性からご相談をいただきました。
この男性は今から7年前に耳元で「死ね」という声が聞こえたり、現実と妄想の区別がつかなくなったため精神科を受診、統合失調症との診断を受けました。
それ以来通院、治療を続けてきましたが回復ははかばかしくなく、今も幻聴や被害妄想に苦しんでおり、自らの体を傷つけてしまう行為もあり、とても働ける状態ではないそうです。
精神障害者保健福祉手帳2級を取得されていますが、経済的不安も大きくなってきた為、障害年金の請求を思い立ちご相談いただきました。
手帳の制度と年金は別の制度であり、手帳2級を取得しているからといって障害年金の2級が認められるわけではありません。(逆はありで、障害年金の3級以上を受給していれば手帳請求の際の診断書は省略できます。)
請求先も決定する機関も全く別であり、あたらめて診断書を作成してもらい、請求することが必要です。
認定基準と認定の仕組みは以下の通りです。
統合失調症の認定について
統合失調症は、罹患後数年ないし十数年の経過中に症状の好転を見ることもあり、
また、その反面急激に増悪し、その状態を持続することもあります。
したがって、統合失調症として認定を行うものに対しては、
発病時からの療養及び症状の経過を十分考慮するものとされています。
統合失調症の認定基準
- 1級…高度の残遺状態又は高度の病状があるため高度の人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験が著明なため、常時の援助が必要なもの
- 2級…残遺状態又は病状があるため人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があるため、日常生活が著しい制限を受けるもの
- 3級…残遺状態又は病状があり、人格変化の程度は著しくないが、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があり、労働が制限を受けるもの
精神の障害で審査される主な項目について
日常生活動作、即ち、
- 適切な食事
- 身辺の清潔保持
- 金銭管理と買い物
- 通院と服薬
- 他人との意思伝達及び人間関係
- 身辺の安全保持及び危機対応
- 社会性
の7つの項目についてそれぞれ4段階で評価しその平均と総合評価(日常生活能力の程度)の組み合わせで目安が立てられます。
上記を目安に働けているかどうかや生活環境(一人暮らしができているか)等を考慮して、総合的に判定されます。
一般企業で働いている場合(障害者雇用制度による就労を含む)でも仕事の内容が、管理者や指導員の常時の見守りの下での単純かつ反復的な作業であり、他の従業員との意思疎通が困難で、状況にそぐわない行動がある時は、働いていることをもって日常生活能力が向上したとは見ません。
また、一人で生活している場合であっても親兄弟や生活指導員などが頻繁に訪問し、サポートしている場合には一人暮らしができているとは見なしません。
医師に状況を伝えることが大切です。
上記日常生活の状況(何ができて何ができないのか)や就労状況、一人暮らしの場合は受けているサポートを、診断書作成医にしっかり伝え、診断書の評価に反映してもらうことが大切です。
必要に応じて職場の上司や管理者、肉親や支援員の方に状況を説明する書面の作成をお願いし参考資料として提出する場合もあります。
認定に向け精一杯サポートさせていただきます。
お気軽にお問合せください。
障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。
煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。
どんなご相談でも承ります。お気軽にお問合せください。
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