「初診日が確認できない」との理由で厚生年金障害給付の請求を却下
阿部 久美のブログ

私がサポートさせていただいて4月初旬に厚生年金障害給付の請求を提出していた案件の請求人様から、却下の決定通知書が届いたとのご連絡がありました。
この方は20年少し前、胸に締め付けられるような痛みを感じたため通院、高血圧症との診断を受け服薬を開始されました。その後、数回の心不全を発症され昨年9月には両室ペーシング機能付き埋め込み型除細動器を装着されました。この機器の装着は障害認定基準では2級とされていることから、障害年金の請求を決意されご相談に及ばれました。
請求提出にあたってポイントは二つありました。
一つは20年前の高血圧症と今回の両室ペーシング機能付き埋め込み型除細動器装着の原因となった心疾患との因果関係です。この点については診断書作成医が病名欄に高血圧性心疾患と明記されたことでクリアーできると考えていました。
もう一点は初診日の証明です。
20年前の初診時のカルテはすでに廃棄済みとのことでしたが、私が病院に相談したところ、当時の診察券番号付与簿(手書きのノート)が残っているとのことで、そのノートに基づいて初診日の証明書類である受診状況等証明書を作成いただきました。この証明書では日にちの証明にはなっても何のための受診かは特定できないため、当時の状況をご存知の方3名にご協力いただき第三者証明を作成しました。
さらには、その後にかかった病院のカルテに、初診日頃の状況が記されていたので、カルテ開示をお願いしその写しを添付しました。
それでも初診日の確認ができないとのことです。早速、厚生労働大臣宛に保有個人情報開示請求を行い、却下の理由を記載した障害状態認定表の開示を求めています。
その内容を確認した上でのことですが、勿論、審査請求を行います。
審査請求時には保険者への質問権が確保されていますので、口頭陳述を請求し保険者の出席を求め、そこで1、20年前の高血圧症と今回請求原因の心疾患との因果関係は認めるのかどうか、2これだけの資料を提出しても確認できないとするにはなぜか、について質したいと考えています。
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